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ヲタママ女医がいろいろ語ってみるか

普段はいたって普通のお医者さん、中身はオタク、一応ママ。少々腐ってます。

女三人寄れば姦しい

 昨日発売の週刊モーニングに掲載された『コウノドリ』を読んで、仕事前に自分の手をじっと見つめている私です。自分は、患者さん達の役に立てているのか、自分ができることは何か。。。そんなことを思いながら。。。。「長期入院編」素敵なラストでしたね(単行本では「10巻」に入る内容になるかと。)

 

 昨日はそんなこと考えつつ、手術前にじっと手を見て、深呼吸して手術室に入りました。手術は、慣れた術式でさほど緊張もせず、無事終了。

 手術中、目と手は患部に集中させていて、何もトラブルなく順調な時は、助手の先生や麻酔科の先生とたわいない会話をしていることも時々あります。麻酔科の先生曰く「miiさんの手術は、おしゃべりが順調の時はスムーズに終わる」(←リラックスしているからと思われ)そうで。

 4月から新しい麻酔科の女性の先生が就職されたので、最近、私が執刀するときは、その麻酔科の先生、先輩の女医さんの女三人で手術してることが多いです。3人とも、アラフォーで(私が一番下です)、子持ち。看護師さん達も全員女性だから、手術室にいる男性は患者さんだけってこともあります、なんてハーレム←違うだろww!

 

とある日の、手術室での会話。。。。

 

「この分野の手術を、子持ちの女医二人でやってるとこってなかなかないですよね~?」(←そもそも女医が少ない専門分野です)

 

麻酔科Dr「私、はじめてですよ。この分野で女医さんが同じ病院に二人いるの」

 

私、先輩Dr「ですよねえ~~~。麻酔科は女医さん多いですよね」

 

麻酔科Dr「多いですよ、最近は、入局者が全員女子って年もありますよ」

 

「え~そうなんですか。でも、これだけ女子医学生が多いと、女子に入ってもらわないと医局に人数集まりませんもんね~。うちの科みたいに女子に不人気の科はこれから人数減ってきつくなりそう~」

 

麻酔科Dr「でもねえ、女性が多いと、みんなちょうど一人でどんな麻酔もかけれる7,8年目くらいになると、妊娠、出産で一線を離脱しちゃって、人のやりくりが大変になるんですよね」

 

私、先輩Dr「あ~、やっぱそうですか。麻酔科医足りないのに、勿体ないですよね」

 

「大体ね~。女医の結婚相手って男性医師が多いじゃないですか。女医さんが多い科にばっかり負担かけてないで、女医の結婚相手の男性医師の医局にも医局長が掛け合って、育休半々にするとか、週に2,3日は早く帰らせるようにするとかしたらいいんですよ~~。女医と結婚した男性医師も女医さんのいる医局に責任取ってくれないと。特定の科の医師不足解消されないですよ」

 

先輩Dr「旦那の方が遅くまで仕事してるけど、はっきり言って家で二人の男の子の面倒見ながら夕食作ったり家事するより、外来している方が楽だし。夕飯の片づけとかしてる時に帰って来て、出来てるご飯食べて、ソファに座ってだらっとテレビ見てる旦那見ると殺意湧くときあるよねえ。こっちはまだ家事してるっているのに」

 

麻酔科Dr「早く帰ってるからって、こっちも遊んでるわけじゃないって。夜9時すぎぐらいまでに座れるのって、夕飯食べてる10分くらいしかないし~」

 

先輩Dr「で、たまに私が忘れてた洗濯物を干しただけで、めちゃドヤ顔して「人工関節手術してるのに洗濯物まで干してる俺偉いだろ」(←先輩の夫は整形外科医)みたいなこと言うしさ~」

 

「寝かしつけで寝ちゃって、回してる洗濯物干すの忘れることありますよねえ~。うちの夫なんて、胃全摘や膵島十二指腸切除とかしてるけど洗濯物干してますよ。ふつーじゃないですか、共働きなら。誰の子供と誰の洗濯物だよ!!ですし~手の空いてる方がやればいいんじゃないですかね」

 

三人で「だよねえ~~~」

 

 なんて、同じ立場の女医三人で会話しています。家でのストレスを手術室で発散ですよ!!解決策なくとも、共感得られるだけでいいんです、女子は(あ、手術が順調に終わった後でですよ、もちろん)。医師の夫の仕事が忙しいのは重々承知してて、そんな相手と結婚した責任はこっちにもあるのはわかってるんで。

 

 最近はほんとに、若くて綺麗な女医さんが多くて、そんな皆の悩みは、今でも結婚やキャリアに関することが多い様子。若い女医さんと話す機会があると、「先生、どうやって両立してるんです?」って聞かれることも多い。反対に、女医を妻に持つ男性医師から、「せんせー、子持ちで常勤で手術までしているって凄いですね。うちの妻は・・・・」とか言われることも(こういうの聞くと、心の中で「あなたは家でどれだけ奥さんの仕事理解して協力しているの?学会とか行かせてあげてる?」とつぶやきたくなる)。 

 私、全然すごくないですよ、ふつーですよ、むしろ家ではグータラで、しかもこの通り、隠れオタクですよ。実家も遠くて、じじばばの手も借りれず、頼れるのは自分と夫と、保育園(学童)と、職場の協力だけ。それだけでも、何とか仕事はやれてますし。

 

 まだ独身の若い女医さんの職場って、大学病院とか、地域の基幹救急病院とかで、そういう朝も夜もないところでバリバリ働いている女医さんは、独身か、結婚して子供もいる場合は、実家か相手の旦那さんがかなりのバックアップをしているかしかなくて、そういうのを見ていると「どっちもしんどそう、私には無理」ってなっちゃうんじゃないでしょうか。身近な参考にできるロールモデルがいないっていうかね。そもそも子持ちの女医が医局には残ってない大学病院も多いでしょう。

 探せば、こうやって第一線とはいかなくても、地域の医療に貢献できる仕事や、自分を必要としてくれる職場はあるし、細々とでも両立していけば自分に自信もついてきますから、色んな所で働いている女医さんがいることを若い先生にも知ってほしいです。せっかく6年間勉強したし、つらい研修も終わって得た技術を役に立てて、みんなで協力していけたらいいなって思いますよ。

 

 そして、今日も私はじっと手を見ながら、「こんな私でも人のお役には立てているはず」と思って私なりに頑張ってます。

 

 今日の外来で、先日治療して症状が良くなったおじいちゃんから貰った鳥の折り紙。

話が終わって出ていく間際に「せんせい、あげる」だって。こういう気持ちが嬉しい。

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そして鳥つながりで、今週の『コウノドリ』の鴻鳥先生。自分の手をじっと見上げていた・・・

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「ひよこのバスケ」のパロディで「ひよこの鴻鳥」。これも鳥つながり。最後はこれで終わるってところが、私がオタクたるゆえんです。

 

久ぶりに真面目な記事・・・・・・でもないかw