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ヲタママ女医がいろいろ語ってみるか

普段はいたって普通のお医者さん、中身はオタク、一応ママ。少々腐ってます。

病理医漫画「フラジャイル」ドラマ化

  医療漫画の実写化が相次ぐ中、病理医が主人公の漫画「フラジャイル」が、2016年1月からフジテレビ制作でドラマ化されるようです。

フラジャイル 病理医岸京一郎の所見(1)

フラジャイル 病理医岸京一郎の所見(1)

 

 ドラマの公式HPはこちら↓(まだ、ほとんど詳細不明)

 主人公の病理医、岸先生役は長瀬智也さんだそう。うーん、ビジュアルがまだ未発表なので、どんな感じの岸先生になるのかは未知数ですね。『偏屈イケメン天才医師』って書かれてますが、原作にそんな描写あったかな?少なくとも「イケメン」って感じじゃなくって、目つきの悪い不愛想なおじさんって感じだと思うんですがw、岸先生って。

 

 「フラジャイル」をはじめて知った時、ついに、病理医が主人公の漫画ができたのか!とびっくりしました。病理医って、基本的に患者さんの前にでないので、一般の人には、ほとんど何してる医者なのかわからないと思います。あ、でも、小説では、海堂先生の「チームバチスタ」シリーズなどで少し出てくるから、なんとなくわかるよっていう方もおられるかな。海堂先生自身が『病理医』ですし。

 

 病理医とは。日本病理学会のHP(日本病理学会 トップページ)より。

患者さんが病院に来院されると、適切な治療のために適切な診断が必要になります。「病理診断」は最終診断として大きな役割を果たします。患者さんの体より採取された病変の組織や細胞から顕微鏡用のガラス標本がつくられます。この標本を顕微鏡で観察して診断するのが病理診断です。そして、この病理診断を専門とする医師が病理医です。

病理診断には以下のようなものがあります。
・ 細胞診断
・ 生検組織診断
・ 手術で摘出された臓器・組織の診断
・ 手術中の迅速診断
・ 病理解剖

病理診断は主治医に報告され、治療に生かされます。病院に病理医がいることは、より良質の医療を提供することにつながります。

※病理診断は、医師免許が必要な"医行為"です。日本病理学会は、実地試験による「病理専門医」および「口腔病理専門医」の認定を毎年行っています。

 

 病理医は『医者のための医者』って言われてまして、血液検査や、画像診断や見た目ではわからない病気を「細胞レベル」で診断してくれる先生達です。特に『癌』かどうかの最終診断は「病理診断」によるもの。どんな科でも、大変お世話になってますよ。病理診断での『悪性』か『良性』で、治療内容は大きく変わってきます。

 でも、時には「病理検査」でも「グレーゾーン」な事もあるから(「フラジャイル」でも、微妙な病理所見を、岸先生が元上司の教授に相談する場面とかありましたし)、病理検査すればすべてはっきりするというわけではないです。

 実際の現場では、臨床のデータ&病理診断すべてをそろえて総合的に判断するって感じになりますね。それか、経過観察して、何度か同じ検査をしていくか。回数増えれば精度もあがってきます。

「「わからない」って何度も同じ検査して、やぶ医者!!」と思われるかもしれないけど、「わからない」のを放置して手遅れになるくらいなら、気になる所見があるなら、間をあけてしつこく検査するのって大事です。

 

 て、話が脱線してしまったよ。

 

 「フラジャイル」に期待するのは、患者さんの知らない「病理医」の仕事や、検査の内容を広く知ってもらうってことと、足りない病理の先生が増えてくれればいいなってことです。

 「病理医」のお話なので、「臨床医」が敵対相手として、悪者に描かれるのは、ここは目をつぶりましょう。(私は喧嘩したことなくて、いつも感謝してますよ、病理の先生)。

 日本全国で、病理診断する病理専門医は2319名(2015年)で、医師全体の0.8%と少なくて、基本人手不足です。病理医不足を取り上げた記事はこちら↓。

忘れられた医師不足~病理医不足忘れられた医師不足~病理医不足 - 病院経営事例集

 

 私が知っている病理の先生は、「イケメン」はいないけど(←スイマセンw)、いわゆる「病気マニア」みたいな人が多いかな。岸先生みたいに、質問すると「どかっ!」と文献揃えてくれたり。あとは、やっぱり宮崎先生(神経内科医から病理に転向したばかりの女医さん)のように、最初から病理医ではなく、途中で他科から病理に入ったりする先生も多いかな。あと、患者さんとのコミュニケーションを取るのは苦手な先生とかもいますね。病理医が相手にするのは基本医者ですから。

 

 「フラジャイル」、バサッと診断つけていく岸先生はかっこいいですよ(実際の病理医の仕事を逸脱してる部分もあるけれど、そこは漫画的誇張の範囲ということで)。

 漫画としても面白いし、興味のある方是非読んでみてくださいね。もうすぐ単行本4巻発売されるので、私も楽しみにしています。ドラマはどうなるんだろうな~、4巻までしか出てないから、オリジナルな部分が多そう。フジテレビ水10だけに「恋愛パート」とかあるのだろうか。同期の美人外科女医さんや、美人MRさんも出てくるし。

 個人的には、検査技師の森井君と岸先生の恋愛パートとか←ナイナイw。宮崎先生が来る前は、二人っきりで仕事してたんだよな~、うーん、ちょっと美味しいぞ←だから、腐妄想やめなさい。

 

 1話がこちらで試し読みできます↓。

 いや、やっぱりイケメンじゃなくて「凶悪顔」じゃないか、岸先生w 

 難しい病理用語もいっぱい出てくるから、「病理所見?」んーー、学生時代と国家試験の時に勉強したなあ~で「病理」を終わっている、根っからの臨床医の私にもお勉強になりました。原作者の草水敏さんって、病理の先生なのかな?医療関係じゃないのに、この話が描けるとしたら、相当病理の先生に取材しないと無理な気がします。

 

 そして、ドラマ化記念に落書き。描いてみて、岸先生の髪型がかなりめんどくさいことがよくわかりましたよ。

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 「産科医」「病理医」漫画&ドラマいいなあ~~~~~~!!

 

 私の専門分野も「漫画化、ドラマ化」してくれないかしら。知る限り、脇役では登場すれど、主役はほとんどないんだけど。外科医の夫に「いいよねえ、外科医が主人公の漫画やドラマはいっぱいあって」とうらやましく思う私です。

 

 もういっそ、自分が監修して出すしかないのか。そうなのか。