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ヲタママ女医がいろいろ語ってみるか

普段はいたって普通のお医者さん、中身はオタク、一応ママ。少々腐ってます。

「コウノドリ」11巻

  この間、10巻の感想書いたばっかりと思っていたら、今日は、もう11巻の発売日ですよ。一カ月なんてあっという間ですね。

  著者の鈴ノ木先生が、自身のツイッター「流石に単行本、3ヶ月連続発売というのは、、、こなすスケジュールがデジャブなんじゃないかと思えてくる。」とおっしゃてますが、感想書いてる私もまったく同じこと思ってますよ。先生が頑張ってるから、私も頑張る!!(←誰も頼んでないだろw)。ファンとしては嬉しい悲鳴ですね。

コウノドリ(11) (モーニング KC)

コウノドリ(11) (モーニング KC)

 

  と、気を取り直しまして、まずは表紙の感想から。もう、原作の鴻鳥先生が、綾野さんに見えてきませんか?。それくらい、ドラマの綾野さんはサクラ先生を演じきってるということですよね。9巻の表紙から少し成長した赤ちゃんをあやす笑顔のサクラ先生が素敵で、表紙見ただけでこちらも笑顔になりました。

 

 11巻には『長期入院(後編)』『フルコース』『未熟児網膜症』の3編が収録されてます。

 

 早速、感想を。未読の方は、ネタバレ注意!

 今回も長ーいので、興味ある人だけどうぞ。

 

長期入院(後編)

 入院中の西山さん(洋菓子店を営むご夫婦の奥さん)の赤ちゃんが、エコー検診で子宮内胎児死亡と診断されました。

 深刻な表情のサクラ先生。その事実を伝えるのが、いかに妊婦さんにとってショックな事か知っているため、西山さんの病室をノックする手が一度躊躇してしまうんです。

 ここの描写、「患者さんにとってつらい事実を言わなければいけない医者の気持ち」がすごくよく表現されてると感じました。治らない、治せない患者さんに会いに行くのは、医療者もつらいものです。私はよく、病室の前で「深呼吸」したり、「よし!」て気合い入れたりして入ってたなあ。

 一番信頼する同期の四宮先生に後押しされ、病室に入るサクラ先生。確認のため、もう一度エコー検査する四宮先生が、やはり心拍が確認できないと首を振る、、、切ない。自分でほぼ診断を付けていても、信頼できるもう一人の医師に、もう一度確認してもらって安心したい、同意が欲しいときってあるんですよね。サクラ先生の場合、それは四宮先生だった。

 子宮内胎児死亡の原因はわからないことも多いそうです。それでも、母親は自分が何か悪いことをしたんじゃないかって自分を責めますよね。西山さんが旦那さんに「ごめんね」って泣くところ、自分を責めるところ、一度流産したことある私も感情移入しちゃって、どうにも涙が止まりませんでした。

 亡くなった赤ちゃんのお産に挑む西山さん夫婦。その時、外来では、元気な妊婦さんが待たされた!と文句を言い、隣の分娩室では普通に赤ちゃんが生まれている。

 「産科は残酷だ」「壁一枚へだてて生と死が存在する」

 「母子とも無事ならほんとによかったと思う」

 「ただ、産科はそれだけじゃない」

 ・・・・産科医療の現実ですよね(産科だけじゃなく、どの医療でもそうです。)

 

 産声の上がらない静かな病室、雨が上がって光が差す頃に産まれた西山さんの娘アカリちゃん。西山さんの旦那さんが作った「アカリおめでとう、ママありがとう」と書かれたケーキ。演出が素敵すぎて・・・涙、涙。

 

 四宮先生が、悔しい気持ちのサクラ先生に「俺たちにだって、わからないことがある、できないことがある」と屋上で話す場面や、サクラ先生が、バーで沖田さんに「僕らも人ですから、すべての命を幸せにできるはずはないんですけどね」とじっと手を見ながら愚痴る姿。普通の医者なんてこんなもんなのです。スーパーマンじゃないんです。悩みながら、少しでも前に進もうと努力して、少しづつ医学は進歩してるんだなって思います。

 長期入院編の最後は、サクラ先生がアリサに頼まれて作った曲「For Tomorrow」にのせて、その後の生活がイラストで表現されてますステキな歌詞なので、是非単行本を読んでくださいね~~。ハンカチ持ちながら。

 

フルコース

 長期入院編とはうってかわって、くすっと笑えるコミカルなお話。四宮先生大活躍!w

 妊娠出産にまつわる迷信を、次々実践する心配性の妊婦白鳥さんが出てきます。白鳥さんの繰り出す話や行動に、一刀両断のツッコミ入れる塩対応の四宮先生がいい!しかし、ちゃんと必要なことは説明して、最後には心配してくれたり、いいこと言ってくれるんですよね。

 

 タイトルの、フルコースていうのは、

 四宮先生のツンデレフルコース!

 って、ことでOK?四宮先生ファン必見です。うーん、美味すぎるぞ、このコース。(←ホントは違いますよwフルコースがどういう意味かは単行本で確認してください)

 

 男性の先生より話しやすいためか、診察中に他科の症状の相談を持ち掛けられることも多い私ですが、四宮先生みたいに、歯が痛いっていう妊婦さんに「ここ、産科!」とかって、さらっと言えたら楽なのにな~とか。実際、自分の専門分野以外のアドバイスとしては「その症状なら〇〇科に行くといいよ」くらいしか言えないですしね。

 

 右脇を痛がる白鳥さんに「盲腸かもしれない」と診断するサクラ先生。外科医の夫に聞いたら、妊娠子宮で圧迫されて虫垂が上に押し上げられるため、右下腹部ではなく右脇腹あたりが痛くなるそうなんです(ちゃんとサクラ先生の解説入り)。勉強になるなあ。

 ここで、外科のガングロDr霧原先生が登場して、「今から切っちゃいましょう」ってさくっと説明。「疑わしければ切る!」流石外科医!。

 白鳥さんが、慌てて霧原先生の事を「腹切(ハラキリ)先生」て、呼んだところ、個人的にツボでして、、、。我が家では、外科医夫に「ハラキリ先生」って呼ぶのが一時ブームになりました。夫は「それ言ったら、お前は〇〇切先生だし、産科はマタ切り先生だろっ!」って言ってたけどさ。

 

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 (霧原先生落書き)

 

 無事、虫垂炎の手術が終わり、ついに陣痛が来た白鳥さん。痛ーい思いして頑張ったのに回旋異常でなかなか産まれず、結局帝王切開になり無事に産まれました。いやー、色々あったけど無事に赤ちゃん産まれてよかった、よかった。母子ともに無事に産まれる事。途中どんなことがあっても、最終的にここに着地すれば、それまでの苦労なんて吹っ飛びますね。

 

 出産後、四宮先生の「厳しくもやさしいお言葉」をもらった白鳥さん、羨ましすぎる~~(本人はそう思ってなさそうだけど)。

 

 最後まで、四宮先生を堪能できて、素晴らしいフルコースでした!ご馳走様です。(←だから、ほんとはそんな意味じゃないって!)

 

未熟児網膜症

 ついに彼がペルソナ病院の産婦人科に戻ってきました!。8~9巻に出てきた、研修医の赤西ゴロー先生が、後期研修医としてやってきます。NICUを備えた総合病院で、3人の産科医なんて少なすぎると思っていたよ。これで当直回数が減る~って、私が中にいたら思うだろうなあ。今まで3人でどうやって回してたんでしょうか、ペルソナ産科。

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(ゴローちゃん落書き)

 

 このシリーズは、未熟児(周産期)医療に必要な他の科の医師不足についてのお話ですね。周産期は様々な合併症に対処するために、産科、新生児科医だけでなく、小児外科、小児眼科等の連携が必要となってきます。未熟児が搬送されても、NICUに空きがなければ、治療する医師がいなければ、受け入れられない。

 ドラマでもあった「箱もの作っても、中で働くスタッフがなければ・・・」てやつですね。周産期医療に携わる医者そのものが数が足りない状況です。

 関連病院の医師が、医局の教授に菓子折りもって「医師派遣」を頼むとかはよくある光景でして、今回は今橋先生がスーツ着て医局を訪問してます。今橋先生のスーツ姿ステキじゃないかーーーーー!(今橋先生ファン必見!)。新井先生の抜けたNICU。二人は少なすぎるから、早く次の医師探してあげてくださいね。

 

 そして、今回の見どころは、あのスケベ院長が、ちゃんと院長として有能だった!!てところ。おでこの絆創膏がその証。まさか院長をカッコイイと思う日が来るなんて!!さらに、カップ焼きそば食べるサクラ先生の妙な色気、ジュニアズの掛け合い(四宮先生、赤西先生とも産科開業医の息子なので、合わせて勝手にジュニアズと命名w)も面白いですよー。

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(NICUの今橋先生と白川先生落書き。落書きはすべてツイッターの過去ログ

 

 シリアスもギャグもバランスの取れた11巻感想でした。12巻も1か月後の11月20日発売とのこと。ちょうど今週のモーニングに載ってた「産科医・下屋」編まで収録予定だそうです。楽しみです!

 

 時間なくて相変わらずの雑仕上げで申し訳ない「コウノドリ11巻発売記念」落書き。 医学生時代の二人のつもりです。

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  長期入院編では、若かりし頃(医学生時代?)の鴻鳥先生が、沖田さんのバーで熱い思いを語ってる場面がありましたね。医者人生が長くなってくると、理想と違う現実に、医者になりたての情熱を忘れがちになるんです。11巻を読んで、当時の自分の医療にかける熱い思いを少し思い出しました。

 

 髪の短くて若い、鴻鳥ならぬ「若の鳥」先生と、同級生の四宮先生ならぬ「若の宮」先生。サクラとハルキも学生時代こうやって話し合ったのかなって、妄想です。

 学生時代はこの短い髪型で、アラフォーの今は、そりこみ増えてて前髪が長くなってるのって、もしかして、サクラ先生は加齢によるおでこの後退を隠しているのかなwと描きながら思ってしまいました。甘いパンと、ミルクが大好きな四宮先生が飲んでるのは、カルーアミルクに違いない!!