ヲタママ女医がいろいろ語ってみるか

普段はいたって普通のお医者さん、中身はオタク、一応ママ。少々腐ってます。

生まれ持った体質

 急に寒くなって、既にインフルエンザも流行りだし、子供の発熱におびえるワーママの私です。昨年に引き続き、今年も皆勤賞を狙う我が娘。

 少し前から「ママ~。早くインフルエンザの予防接種してよ」なんて言うので、「おお、やる気あって偉いな」と早速インフルエンザの予防接種を持ち帰りました。職員の私は職場持ち、娘の分は、今年から、入ってる医療保険から費用補助券が出ており、無料で受けられてありがたいことです。(夫が私と娘に接種してくれます。医師夫婦だからできることですね。何かあっても自己責任ですので一般の方にはお勧めしません)。 

 やる気出してた割には、いざ打つ時になると「いやだ~いやだ~~~」と部屋中を走り回る娘(やる気はどこに行った?)。夫が容赦なく捕まえ、ブスッと一発。ハイ終わり!私の番になると、娘はじーっとみて「わ~全部針が入ったーと実況中継」。細い針だから、刺す時は痛くなくて、薬液を注入するときが痛いんですよね。

 夫に「もっと優しく刺してよ」といっても「甘えんな!」と却下されました。ひどいわ。

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 インフルエンザワクチンの効果については、「やっても効かないからやらない」という方もいらっしゃいますが、私は「やっておけば安心とまでは行かないけれど、罹るリスクや重症化が減らせるならやっておく派」です。周りの医師で、「予防接種なんて効果ない」という人は一人もいません。

 森戸先生ブログも参考にしています。子供には二回接種が基本です。

 ただ、万能ではないので接種してもかかってしまうこともあるでしょう。その時は、万全の対策取ったのに罹ってしまったから仕方ないとまだ諦めがつきます。予防接種してなくて、娘が重症のインフルエンザ脳症にでも罹ったら、後悔してもしきれませんから。

 どんな病気にも言えることですが、人間は生き物であり、それぞれ産まれ持った性質が違うので、どんな人にも絶対効果がある治療や薬というのは存在しません。予防もしかりです。医療の不確実性とよく言ったものです。医学論文でも、A群(医療介入した群)とB群(介入しなかった群)の有意差で、その治療法の有効性を論じますが、あくまで有意差。A群の方が症状が良くなった、検査データが改善した人が多かったというだけで、ひとりひとりを見るとA群でも効果がなかった人がいるわけです。

 医師の仕事は、まず診断。そして診断した病気に対して、科学的、(経験的に・・この辺が匙加減)有効であると思われる治療法を試してみる。そして効果がない場合には他の治療法を試し、または診断が間違っているかもしれないので検査を追加し・・の繰り返しなんです。

 よく、「昨日〇〇の病院で治療してもらってけど、全然効かない」とすぐに病院を変える患者さんがいらっしゃいますが、その先生の性格が気に食わない(人間の相性が合わないのはどうにもならないので)とかでなければ、1度目の治療で改善しない場合、せめてもう一度くらいは同じ病院を受診してみた方が良いです。

 私は必ず「まずはこの治療してみるけれど、改善しなければ他の治療も試してみるから、〇〇日くらい様子見て良くならなかったら、また来て下さい」という一言を診察の最後には必ず言うようにしています。

 

 最近、ツイッターでこんな記事が流れてきました。


 なぜ、オタクにしたくないのかがわからないから何とも言えないんですが、私は「娘がオタクになろうと、オタクにならなかろうとどっちでもいいや」派です。そもそも、やる事(学校の宿題や、お勉強、身支度、ピアノの練習等々)やってさえいれば、娘の趣味にまで口出ししたくないし、子供が夢中でやってる遊びを「くだらない」とか絶対言いたくない。

 親がどれだけ制限しようが、個々に産まれ持った性格があるんです。

 「A群:漫画やアニメを見せない家庭の子供」と「B群:漫画やアニメを見せた家庭の子供」を2郡に分けて、20歳の時点でA群、B群で子供のオタク率に差が出るんでしょうか?例え有意差が出たとしても、A群の中にも例外が必ずいるはず。むしろ、A群の方が多いと有意差が出るかもしれない。

「〇〇したら、〇〇になった」って臨床(=人)での因果関係をはっきりさせるのって、ほんとに難しいことなんです。他にも、親がオタクかどうかとか、周りの友達はどうだったか?などの、他の関連因子が必ず入りますしね。そこが臨床研究のlimitationです。

 それに、一応アラフォーまで生きて来た私に言わせてもらうと、オタクかオタクでないかなんて、人生の上で全く関係ありません。人に迷惑かけるわけじゃなし。好きな事で沢山しゃべれる友達ができて、むしろプラスとしか。だって、単なる趣味だもの。

 自分の人生、仕事に家庭に趣味に楽しく生きたい。そして、娘にもそうなってもらいたい。だから好きな事は時間が許す限りさせてあげたい。好きな事が見つからない人生なんて、寂しすぎるよ。