ヲタママ女医がいろいろ語ってみるか

普段はいたって普通のお医者さん、中身はオタク、一応ママ。少々腐ってます。

ドラマ2期「コウノドリ」第4話感想

 今週も学会出張中。

 学会後、ブログで知り合ったドクターとご飯を食べに行った後、ホテルの部屋に帰って4話を見ました。

 

 今回は、「帝王切開後の経腟分娩(=TOLAC)」がメインのお話でした。原作は16巻のVBAC編の内容。

 TOLACとVBACの違いは、帝王切開後の経腟分娩にチャレンジするのがTOLACで、無事に経腟分娩できたらVBACと言うそうです。

 

 1000人に5人くらいの頻度とはいえ、母子ともに危険な状態になる子宮破裂を予知することができず、無事に産まれるかどうかは博打みたいなものなんです。

 幼い子を残して、母が亡くなり父子家庭になるリスク。赤ちゃんを亡くすリスクがある。最悪の場合、二人ともなくなることも。

 帝王切開していたら、上記ブログのような事が回避できていたと思うと、医師として簡単に「はい、やりましょう」とはいえない。

 サクラ先生の言うように、患者さんの希望を尊重するか、四宮先生の言うようにリスクを減らすために安全策をとるか、最悪の事態を知ってる医師は、四宮先生派が多いと思います。そして、リスクが大きな症例は、万が一に備え出来れば人的にも設備的にも整った施設で治療を行いたい。日本でもTOLACの受け入れができる施設というのは限られているようです。

 

 今橋先生がスーツ姿で大学病院や基幹病院を回って医師を募集していましたね。カンファレンスの様子だと麻酔科の先生も。勿論産科医も足りてない。

 私、今まで勤務した病院で「医者が余ってる」ってところは全くありませんでした。どこも人が足りないし、産婦人科や小児科医というのは勤務もきつく、近年入局者も減少傾向。人が少ないところに、更にきつい勤務(当直明けに通常勤務、そのまま緊急手術で午前様)が続くと、やめていく医師も増えてさらに状態が悪化する。そして、ひとつの科が崩壊してその病院での治療ができなくなる、なんてことは日本全国の病院で起きていることです。どうしたら医師が増えるのか、私は教えてほしいです(集約化しかないのかなあ)。

 

 TOLAC希望の妊婦さん、「帝王切開で楽して産んだから子育てが上手くいかない」と言われてましたが、そうじゃないですよね。ドラマでの夫の様子を見てる限り、夫が子育てに協力的でなく、一人で育児をしていて言うことを聞かない子供にイライラして疲れてた様子がうかがえます。帝王切開なんて、全然楽じゃないですよ。術後のお腹の傷は痛いし、それこそ経腟分娩に負けず劣らず腹を痛めて産んでると思います。

 最終的には、分娩が進行せず帝王切開になったお母さん。「十分頑張ってる」って、みんなに言われて納得して帝王切開に迎えました。どんな方法であれ、出産は女性は十分頑張ってるんです。無痛分娩したって、後陣痛で腹は痛くなるし、裂けた会陰部も痛い。授乳で乳首は痛いし、赤ちゃんの抱っこで膝、肩、腰は痛いし、腱鞘炎にもなる。結局多かれ少なかれ産後には痛みには耐えることになる。

 痛み=苦労 しなくちゃいいお母さんになれないとか、うーん、それってどうよ?と。そんな苦労せずにお母さんが笑顔で過ごせるのが一番じゃないかな、と私は思います。

 

 無事に産まれた赤ちゃん、ホントに可愛かった~~。旦那さんも心を入れ替えたみたいだし、家族4人の幸せそうな笑顔にホッとした第4話でした。

 

 そして、5話は、ついに原作10~11巻の長期入院編のようです。原作でも号泣した話なので、ハンカチ持って来週は待機しましょう。

 

 

 そして、ここからはいつものように思った事をつらつらと書きますね。

 

 今橋先生のスーツ姿がね、原作11巻にもありましたが、ほんとにかっこよかった。あの規模のNICUで新生児科医二人なんて、頼もしくなった白川先生がいるとはいえ、とても回ってないですよ。最後、なんとか家に帰れた今橋先生に私はほろりとしてしまいました。子供も寂しいですよね。うちの娘は、夫が単身赴任中「パパは?」と言えるほども大きくなくて、いなくて当たり前って感じでした。

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 (お姉ちゃんは複雑な表情だったけど、きっと嬉しいはず)

 

 子供が病気でも、病児保育や遠方の義母に来てもらって子供を預けて、病院で患者さんの治療をしていた我が夫婦。当時は何やってんだろう。。。って切なくなったの思い出しましたよ。今橋先生が倒れるまえに、早く原作ででてきた〇〇先生を出してくださいねえ。頼みます。

 

 下屋先生「サクラと四宮」×2 言いましたね!うん、わかりますとも。私も、何百回も言ってますから!!呼び捨てはけしからんですよね、うむ。

 仲がいいんだか悪いんだか・・・・言うに及びませんねこれは。根底に流れる精神は同じなんだもの、その上での表面上の痴話げんかなんです(で、いつも仲立ちする今橋先生の図がお約束になってきた)。

 

 小松さんのサクラ先生へのバックハグに「いい加減やめてくれないかな」という四宮先生・・・ええ、嫉妬ですね。あ、違うか、これは「優しすぎるサクラ」にいった言葉でした。四宮先生は、TOLACが上手くいかなかった時のサクラ先生の負担も考慮しての発言と思います。勿論妊婦さん家族が一番つらい、でも、万が一があった時のサクラ先生のダメージも大きいと思います。きっと、背負いすぎちゃうから(現場では、たとえリスクを話して同意書をとっていても訴えられたら訴訟で負けるケースもある)・・・だね。

 

 小松さんのコーヒーカップが、マリメッコ柄で毎回気になってます。私、マリメッコ大好きなので、あのカップ欲しい~。焼きそばパンを食べるサクラ先生、いつか「フラジャイル」の岸先生とコラボしましょうね(*フラジャイルの岸先生は焼きそばパン好き)。

 

 新旧Jr君対決

 4話ではヒートアップしていました。あれも、四宮先生(初代Jr)の愛のムチだったようです。私は、両親が医師ではないのですが、周りにはいっぱい親も医師の医師がいます。「親が医師だから、出来るよね。親が〇〇科だから、〇〇科になるよね」って、言われるのあまりいい気持ちはしないんじゃないでしょうか。開業医の場合は「家を継ぐか」問題もあるので、さらに科が限定されることもある。親とは違う科を選択する医師も沢山います。

 「絶対産科医にはならない」と言っていた初代Jrの四宮先生が、どうして産科医になったのか、そこのところは是非どこかでじっくり描いてもらいたいものです。倉崎先生の正体もわかりましたし、原作ででも、ドラマででも、サクラ先生と四宮先生の研修医編どうかよろしくお願いします。

 最後に廊下を並んで歩くサクラと四宮、サクラと四宮・・・ああ、やっぱり二回言っちゃうな。

 

 最後に、今日のオフ会の話を少ししますね~。コウノドリの話の内容にも少し関係あります。

 学会後にご飯を一緒に食べさせていただいのは、小児科医の森戸やすみ先生と、産婦人科医の江夏先生。美味しいごはんを食べながら、リアルコウノドリのお話を聞かせていただきました。ドラマ以上に現実は厳しいこともある。子供の健康や女性の健康を守るお二人のお話を直に聞かせていただき、自分自身とっても勉強になり、私も仕事する上でよい刺激を受けました。お二人はネット上でも様々な啓蒙活動をされています。是非是非読んでみてくださいね。

 

 森戸先生が連載されているアピタルの記事の「無痛分娩」についての記事↓

 

 

 江夏先生の書かれた記事「産婦人科のかかりつけ医をもとう」という記事↓

 

 先週3話の「無痛分娩編」「子宮頸がん編」にも通じるお話です。専門の先生の意見が気軽に読めるのがネットの良いところですね。オフ会とっても楽しかったです。お付き合いありがとうございました。