ヲタママ女医がいろいろ語ってみるか

普段はいたって普通のお医者さん、中身はオタク、一応ママ。少々腐ってます。

「オンナの医者」の問題あれこれ

 少し前に問題が明るみに出た「東京医大の入試不正問題(=女性や浪人生を入試時に減点した問題)」や、週刊現代に載った「女性外科医には手術してほしくない」とういう記事の話題が、ネット界隈で盛り上がっていました。

 

 私のようなヲタ女医が何か言ってもなあ・・・・とこのブログでは沈黙を保っていましたが、応援してる腐女医ブロガーの先輩さーたり先生がNHKのニュース番組に出演されたり、今夜はamebaTVに出演されるということで、その活動を応援したくて少し言及したいと思います。

 

 ameba TVの番組は今夜放送、要チェックですよー。きっと私の言いたいことは、出演される女医さん達がお話してくれるのではと楽しみにしています。


 私は、今回の問題について怒ってる部分は「入試で黙って男女の違いで減点していた」という部分。これは、医学部というのが大学で医学という学問を勉強する場所ではなくて、「医師養成職業訓練校」みたいになってる所からきてる問題と考えてます。医学部入学試験=世間一般の新入社員の就職試験みたいなもの。医学部だけの問題ではなく、一般企業でも就職の際、女性だったり、既婚だったり、子持ちだったり、色んな所で人事の方は人を選んでる。

 本来、大学とは学問をするところだから、人としての属性は関係なく純粋に試験結果で合格者を決めないといけないところなのにそうしなかった。そんなに男子学生を入学させたいのであれば、「東京女子医大」みたいに「男子大学」というのを作ってしまえば、知らずに試験を受けて落ちて泣いた女性を作らずに済んだのだと思います(とはいえ、みんな薄々は気づいていても、今まで黙っていたのも事実です)。

 

 そして、「女性外科医には手術してほしくない」という記事については、「そういう考えの方は、他にいっていただいて結構」ということで。

 医師も患者さんも人間だから、男性だとか女性だとか以前に、人間としての相性もあるし、日本では患者さんは医師が選べるのだから、合わないなあ、この人には治療してほしくないなあと思ったら他の医師に変わってもいいと思うんです。残念ながら医師の方では患者さんを選べないので、通っていただいてる限りは自分の最善を尽くすのみ。

 「女性」というだけで不安と思われる方は、男性医師のところにいかれたらいいし、逆もあるでしょうしね。 仕事中の私は、女性だとか男性だとか自分は気にしていません。自分の目の前の患者さんの治療を淡々とやっているのです。

 周りを見ると、手術の上手い下手に男女差はなく、個人差の方が大きいです。性別に関係なく、素晴らしい先生も、この先生はちょっと・・・という方もいて。外科医の夫も、俺は男だけど長時間の手術はきついし、それに男女は関係ないって言ってますしね。

 

 私は専門分野は女性医師が5~6%しかいないマイナー外科系の科で、日頃から手術も行ってますが、入局先の医局、上司、いまの職場への転職含め「女性だから」と何か差別されたことも特になく、セクハラとも無縁(というか、私が鈍感で無頓着)で、恵まれた環境で育てていただき、ラッキーだったのかもしれません。夫も、私の仕事も趣味も理解してくれて、協力してくれるし、ケンカもするけれど良いパートナーと思ってます。

 

 医師の仕事は、やりがいもあるし、医学という学問は面白い。かといって、娘が医師になりたいと言った時「どうぞどうぞ」と手放しに勧められるような労働環境ではないのが今の医療現場です。現場に余裕がないので、長時間働けない人(個人の体力的な事や、女性だと家事育児などの家庭の問題で)をカバーする人に負担がかかり不満が大きくなる。お給料問題もその一つ。

 8時~6時で働いて、夜間呼び出しや待機、当直なし、土日祝休みの私のお給料と、夜は遅く、待機があって呼び出しあり、当直日直ありの外科医の夫のお給料がほぼ同じなんです。医師の世界では、きつい職場ほどお給料が低かったりする現実もあります。

 

 今回の問題をきっかけに、男女関係なく、ワークとライフのバランスの取れる働きやすい環境になるために、自分にできる事がなにかないか、これから考えていきたいと思います。